国宝の三重塔は全国に12寺院(13塔)、いつのまにか9塔撮影、近場の塩田平に未踏の2塔あることを知り、快晴即行。
塩田平は「信州の鎌倉」と言われるように、古の見どころ満載。
塩田平に入りすぐ、予期せぬ「前山寺三重塔(重要文化財)」の標識、即行。「真言宗智山派 獨鈷山 前山寺」(室町時代初期創建)。広角レンズで傾く塔。塔の左は、茅葺の本堂です。
「未完成の完成塔」と言われ窓や欄干がなく、簡素な美しさ。
前山寺隣りの「無言館」、訪問予定地がこの地とは。
「戦没画学生慰霊美術館」。入口アプローチには記念碑「記憶のパレット」、収蔵の130名(約600作品)を刻名。今後も新たな画学生の名前が刻まれる。
全てが斬新なデザイン。十字形の展示室、出口で入館料を支払う。
無言館第二展示館「傷ついた画布のドーム」。周り一面には「摩文仁の丘」の石灰石。
地元の高校生が修学旅行(沖縄)の事前学習で来館。来たれ全国の高校生。
館主ご挨拶(一節のみの転載、申し訳ありません)
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どうか許してほしい
五十年を生きた私たちのだれもが
これまで一度として
あなたの絵のせつない叫びに耳をかたむけなかったことを
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1997.5.2(「無言館」開館の日に)
館主の「窪島誠一郎」氏は作家水上勉のご長男です。
「KAITA EPITAPH 残照館」もすぐ近く。
天才画家「村山槐多」(岡崎市出生)の作品をはじめ、夭逝した画家の
作品(80~100点)を展示。
塩田平の西地区、別所温泉には、いよいよ国宝の八角三重塔。
「曹洞宗 崇福山 安楽寺」(1580年頃再興)。境内の最上部に塔が見えてきます。
日本で唯一の八角の塔、1290年代(鎌倉時代末期)建立。
一見四重に見えますが、初重は裳階。唐様、中国の宋時代の様式。標高625m、まだ雪が残っています。
北側、墓地の高台から望む。確かに中国にいるような気分です。
塔は仰いでお参りするもので、高所から眺め降ろすものではない、ということです。
中央左に、溶けて飛び散る雪。
天気にも恵まれ、温泉もよろしいようで、明日も塔巡りです。